咬筋や側頭筋を代表とする咀嚼筋が障害され、痛みが出てきている病態です。そのため、咬筋や側頭筋などの咀嚼筋を指でていねいに触っていくと、痛みや違和感を感じます。
顎関節が障害され、痛みが出てきている病態です。何らかの原因で顎関節の中の滑膜組織や円板後部組織などに炎症が生じて痛みが出ます。耳の前の顎関節部を指で押さえると、痛みを感じることがよくあります。また、大きく口を開けたり、硬いものを咬んだり、口を左右に振ったりして顎関節に力が加わると痛みを感じます。
顎の関節円板が障害されている病態です。復位性は口の開け閉めで下顎頭が前方に移動した際に、関節円板が正常な位置から前方にずれているため、クリック音といわれる「カクッ」という音が、口を開けるときに一度、口を閉じるときに一度します。非復位性は顎を動かしても関節円板が前方へずれたままとなり、下顎頭の動きが制限されるため大きく口を開けられなくなります。
正常な下顎頭はこぶしを握ったような楕円球状の形をしていますが、それが変形して顎関節に問題が生じる病態です。特徴的な症状として口を開け閉めしたときに出る「ジャリジャリ」、「ギシギシ」といったこすれるような音があります。
a,b:咬筋のマッサージ
c,d:側頭筋のマッサージ
就寝中にマウスピースを装着することで、顎関節の変化を起こして歯ぎしりやくいしばりを改善したり、歯ぎしりや食いしばりの負担を分散・軽減することで顎関節症の症状を軽減する治療です。(保険適用:7000~8000円)